柳の滝②(福井県越前市)R4.8.21    

窓滝
布滝から次の窓滝までは距離もあり、傾斜もきつく狭い登山道が続きます。結構草も生い茂っており、布滝までで引き返す人が多いのが分かる気がしました。一番奥の夫婦滝までは40分から60分と案内板にあったので心が折れそうになりながらも、「もっと早く踏破してやる」と気合いをいれて登ったところ、20分足らずで窓滝の下まで到着しました(半分走っていました)。

窓滝の手前には10m程の小滝があり、その滝の周囲は木々で覆われていたため、滝のほんの上部しか見ることが出来ません。小滝の前を渡ると、平家の落ち武者が身を潜めたと言われる「こもり穴」と呼ばれる洞穴があり、そこから並行して窓滝の下に行けるか確認するも無理でした。そのためまずは夫婦滝へ向かい、途中で窓滝が見える場所を探すことにしました。登山道は窓滝の左岸を捲くように上へと登っていきますが、窓滝は全く見る事ができないまま夫婦滝へ辿り着いてしまいました。

夫婦滝は5m程の直瀑で、正直苦労して登ってきた甲斐を感じない内容にガッカリしました。水量も大したことがないなと思っていたら、本流ではなく支流だからでした。これで水量がない状態だったら目も当てられなかったでしょう。なお、夫婦滝のすぐ背後は強烈な崖になっていて、そのまま滝の落ち口になっています。ゾッとしましたが、この滝自体は窓滝とは別の滝でありながら、姿を見る事ができません。そちらの方が更に残念です。

ガッカリして先ほどの窓滝の下まで戻り、改めて窓滝の上部を見ると、とても水量が多いのを感じました。インターネットでの窓滝の画像は、どれも水が殆どない岩場という感じのものばかりだったので、「このままでは帰れない」と思った私は、普通のTシャツ・綿パンにスニーカーというラフな恰好でありながら、手前の滝を登りだしました。滝は累々と重なった岩場に沿って流れてましたが、水量が多かったので結構深い場所が多く、木々に行く手を遮られつつ、ずぶ濡れになりながら登りました。

必死の思いで狭い滝つぼから見上げた窓滝(41m)は、見たこともない程に水量が多く、2本の流身が途中で方向を変えながら末広がりに岩を滑っていました。右側の流身は、岩が右向きに窪んでいたため、滝の真ん中に水が流れず右に落ちていたのが若干残念でしたが、それでも美しい水の筋が何本にも分かれて落ちる姿はとても感動しました。撮影後の滝下りも大変で、駐車場に戻った頃には水と汗でボトボトでしたが、訪れて良かったです。

窓滝

窓滝

窓滝

窓滝

夫婦滝

無名滝