柳の滝①(福井県越前市)R4.8.21    

布滝
「柳の滝」は滝群の総称で、5つの滝で成り立っています。川沿いの遊歩道を上がっていくのですが、下から順に「不動滝」「お釜滝」「布滝」「窓滝」「夫婦滝」が姿を現わします。なお、「柳の滝」は越前市の東端にある権現山の麓に流れており、滝の遊歩道は権現山の登山道と兼ねています。「柳の滝」は布滝の撮影のために平成19年6月2日に訪れていますが、他の滝には目もくれずに、更に「柳の滝」という5つの滝があることすら知らずに訪れたため、結局布滝の画像しか残らず、最近では布滝がどこにあったのかさえ忘れてしまっていました。再訪する前に福井県内で豪雨があったのをきっかけに、福井県内の滝を訪れようとしたところ、龍双ヶ滝の近くに存在した柳の滝に偶然スポットが当たった次第でした。先に結論を言いますと、当日は水量がかなり多く、どの滝も素晴らしい姿を見せてくれました。

柳の滝へは北陸自動車道・武生ICから国道8号~県道2号に進みます。街中をクネクネと走りますが、ひたすら県道2号を進むと市街地から離れますが、その頃に右側に現れる県道117号(今立池田線)に入ります。恐らくその分岐からは「柳の滝」の看板が立っています。後は真っすぐ進み、途中佐々木小次郎が修行をしたと言われる「佐々木小次郎公園」も通過し、途中看板通りに左折した先に「柳の滝」入口に到着します。道の最後は駐車スペースのある行き止まりになりますが、一番手前にある「不動滝」だけは途中道脇にある遊歩道入口から歩かないと見る事が出来ません。

入口から数分で到着する「不動滝」は佐々木小次郎が修行をした滝とされており、滝の脇にはお地蔵様が祀られています。通常は一本の直瀑のような細い流身であることが多いのですが、この日は水量が多いため、水しぶきが飛んできて大変でした。落差は5mほどと大きくはないですが、末広がりに流れる姿はとても見ごたえがありました。

続く「お釜の滝(11m)」は、不動滝からすぐの場所にあります。不動滝よりは若干落差はありますが、上段の滝が細くて小さく見えたため、正直「これがお釜の滝?」と思ってしまいましたが、中腹の滝壺(深さが2mあり、これが名前の由来になっています)に落ちた水が跳ねて下段に落ちる姿は個性的です。水量が少ない時は寂しい姿だろうなと思いました。

続く布滝までは、10分程かかります。今までの遊歩道と違い、比較的開放的な雰囲気の場所を歩くこともあります。途中名前のないものの綺麗な滝が数本流れていますが、草をかきわけて近付く必要があったり、枝等が邪魔で撮影出来なかったりしたので、このあたりも整備していただけたら更に魅力が出るのに勿体ないと感じました。

「布滝(31m)」は柳の滝のメインとなる滝で、滝の前は広く整理されていました(広すぎて一瞬次の滝への遊歩道を見失いました)。二度目の訪問でしたが、前回より水量が断然多かったのでとても美しかったです。滑らかな岩を滑り落ちた水が末広がりになる姿がとても印象的です。滝の正面から撮影するには河原に降りる必要があるのですが、降りた時に目の前の岩に一匹のカマキリが滝に向かって鎌を持ち上げているのに気づきました。水滴を体につけながらもしばらく滝を見続け、その後満足したように岩を降りては河原の上へと上がっていきました。まさしく滝行をしている姿にとても驚きました。

更に上流にある「窓滝」「夫婦滝」は別のページに掲載します。

不動滝

不動滝

お釜の滝

お釜の滝

無名滝

無名滝

布滝

布滝