水火天満宮(京都市上京区)R4.4.9
水火天満宮(すいかてんまんぐう)は「日本で最初の天満宮」とされる場所です。延長元年(923年)に、宮古の水害・火災を鎮めるために、醍醐天皇の勅願で、菅原道真の神霊を勧請し建立されたため、「天皇の勅命にて神号を賜り、天満宮とした事」「初めて道真公の神霊を勧請した事」が「日本最初の天満宮」と呼ばれる所以とされています。昔は家宝書類等があったものの、天明8年(1788年)の「天明の大火」で焼失してしまいました。また、昭和25年(1950年)に堀川通の拡張工事の際、少しだけ東側に移転したそうです。

天満宮といえば梅であり、実際7本の梅が境内にありますが、その他に水火天満宮にはベニシダレザクラが2本あります。3月下旬から4月上旬に見頃を迎える桜は、文字通り境内を覆いつくすほどの広がりをみせます。見頃の時期には、桜の下に座るスペースも用意されるとのことでしたが、私が訪れたときは見頃を若干過ぎていたからなのか、座るスペースは特に設けられていませんでした(コロナウイルスの影響で、過密状態を避けるためだったのかもしれませんが)。それでも桜の満開時の姿を想像できる程度に花が残っていたのはまだ良かったです。

天満宮の中はビックリする程に狭く、煩雑なイメージがあります。狭い中に社務所・拝殿の他、奥に祠が5つと、神がかった石(出世石・登天石等)、手洗い場等が隅に並べられ、出来るだけ真ん中にスペースを作ろうとしているのですが、上から桜の木が被さっているからなのか昼間でも全体に暗く、鳥居がなければ存在に気づかなかった程です。隣に公園があり、多くの子供たちが遊んでいましたが、境内に入る人は皆無でした。桜の見頃が過ぎてしまった部分もありますが、ちょっと寂しい感じがしました。