扇平の枝垂桜(長野県阿智村)R4.4.18
扇平(おんびら)の枝垂桜は阿智村の智里という地区にある桜です。私も偶然見つけた桜で、インターネットで調べても詳しい情報は分かりません。しかしネットに掲載されている写真はとても綺麗な一本桜で、緑豊かな風景に溶け込んでいる感があります。

中央道・園原ICから国道153号を南下すると、途中寒原峠に向かう急坂が続く道となります。峠が近くなった場所に、大きなスプーンカーブがあり、そのカーブを曲がる途中の内側に、存在を主張するシダレザクラが見えてきます。スプーンカーブを曲がる手前に数台が駐車できるスペースがありますが、過ぎてしまっても、カーブの終わった場所に「「そば処すえひろあん」という大きな駐車場を持つドライブインがあるので、その場所に停めさせてもらいます。駐車場の端から細い遊歩道はありますが、この道は田んぼの真ん中や足場が若干悪い坂道を通ることとなり、当日は雨天でもあったので滑りやすくちょっと大変でした。駐車場の外れに一軒家があり、その向こう側にしっかりした歩道があるので、そちらから桜に近付く方が懸命です。

私が訪れたときは既に見頃が過ぎており、左側や上側の日当たりの良い場所は若干緑色が目立ってたり、くすんだ色になっていました。木の下には「扇平のしだれ桜・昭和50年植樹」の案内板があり、幹を見ても確かにまだ若い木であるようでした。桜は若干残念でしたが、周りは高低差のある芝生がバックにあり、遠くには桃の花が拝啓を彩ってくれています。そのうちの比較的近い桃の花と一緒に撮影を試みましたが、やはりピークを過ぎた桜の枝との組み合わせはちょっと苦しいものがありました。

桜の右側は先述のスプーンカーブの内側であり、すぐに国道の橋が見える状態なので、フレームアウトして撮影します。国道側から見る桜は比較的花の付きがまだ良く、十分綺麗な姿を堪能できましたので、幾分救われた気持ちになりました。雨天の上、背景が曇り空なので桜の色がくすんでしまい難しい撮影になりました。時期外れの撮影でもあったためか他に人は誰も来なかったですが、本来は花付きが良く美しいシダレザクラであり、ロケーションも良いので、また訪れてみたいと思いました。