本郷又兵衛桜(奈良県宇陀市)
H10.4.4・H23.4.16
「本郷の滝桜」とも呼ばれる又兵衛桜は奈良県宇陀市大宇陀本郷にある枝垂れ桜です。樹齢300年と言われる枝垂れ桜が満開となる4月上旬~中旬には、桜を囲むようにピンクの桃の花が同時に咲き、幻想的な姿を見せてくれます。

「又兵衛桜」の名の由来は、大坂の陣で活躍した戦国武将である後藤基次(又兵衛)から来ています。豊臣家が崩壊後、後藤基次は大宇陀に屋敷を構え、再興の時期を待ったと言われており、又兵衛桜はその当時の後藤家の屋敷跡にあります。

国道166号から立て看板を頼りに右折後、しばらく道沿いに進むと、比較的広がった場所に桜が見えてきます。桜の前はなだらかな場所で、駐車場も近くにあります。桜の観覧自体は無料ですが、協力金100円が必要です。平成10年に初めて訪れた時は、桜の前には駐車場くらいしかありませんでしたが、平成23年に再訪した際には、桜の前が少し整備されており、菜の花も植えられていました。

駐車場はほぼ満車で、桜の周りにも多くの観光客がいましたが、桜が大きいからか撮影にはあまり苦労しませんでした。観光客がファインダーに入った時は、スローシャッターで流すことも良いと思います。但しバックが林で暗いのに、桜がほぼ白色なので、桜の色が白く飛んでしまうのが難点でした。観光客を避けるためには早朝からの撮影が基本ですが、その際は桜の色を出すのが更に難しいかもしれません。

とはいえ、満開の桜は文字通り「滝桜」の立派な容姿で、いろんな角度から撮影が可能です。他の撮影者と場所を譲り合いながら、楽しい撮影を心がけて下さい。

なお、今回掲載した写真のうち、平成10年の画像はフィルムで撮影し、平成23年の画像はデジカメで撮影したものです。