勝尾寺(大阪府箕面市)H29.4.16
勝尾寺は大阪府箕面市にある高野山真言宗の寺院で、西国三十三所の第23番札所です。寺の読み方は「かつおうじ」ですが「かつおじ」「かちおじ」とも読まれます。

神亀4年(727年)に藤原致房の子の善仲・善算の兄弟がこの地に草庵を築いたのが始まりと言われています。平安時代以降、山岳信仰の拠点として栄え、元慶4年(880年)、当時の住職が清和天皇の病気平癒の祈祷を行い、「勝王寺」の寺号を賜るものの、「王に勝つ」ではまずいとのことで勝尾寺に差し控えたとのことです。それ以来勝尾寺は「勝運の寺」として多くの武士から信仰を受け、現在でも受験・厄除け・病気・スポーツ等「人生のあらゆる場面で勝つ寺」として1300年間受け継がれてきています。なお、ここで言う「勝つ」とは相手に勝つことではなく、転んでも起き上がり己に勝つ「七転び八起きの精神」のことであり、その信念が「勝ちダルマ」として形になっています。

なお、元暦元年(1184年)の源平合戦で勝尾寺は全山焼失した後、文治4年(1188年)には源頼朝の命により再建されています。

寺は山奥にあるため、車使用が一般的です。北千里駅か千里中央駅からバスは出ていますが、特に正月は混雑のため運休するなど不便です。健常者なら阪急箕面駅から箕面滝を経由してのハイキングも方法の一つです。

境内にあるシダレザクラが数多く植えられています。巨木という木はないので、植えられてからそれほど長く経っていないのでしょうが、手入れが行き届いてるので花の色がとても綺麗な桜ばかりです。山門横と多宝塔真下の広場付近に多く見られ、建物との組み合わせも良いです。桜の名所としては今後が更に楽しみな場所だと思います。