上賀茂神社(京都市北区)H8.4.19
  
上賀茂神社は京都市北区にある神社で、正式名称は加茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)と言います。かつてこの地を支配していた古代氏族である賀茂氏の氏神を祭る神社として、下鴨神社(正式名称は賀茂御祖神社)とともに賀茂神社(賀茂社)と総称されていますが、一般の人には殆ど知られていないと思います。しかしながら賀茂社は奈良時代には既に強大な勢力を誇っており、平安京遷都時には皇城の鎮護社として、繁栄していました。

場所としては京都市街地の最北に位置し、上賀茂神社から最寄の鉄道駅でも3キロ余りあります。但しいくつかの路線バスが上賀茂神社まで繋がっており、上賀茂神社から賀茂川沿いに約4キロ程下流にある下鴨神社までを繋ぐ路線バスもあるので、若干時間を要するものの観光としては幾分訪れやすいと思います。

境内は、大きな一の鳥居をくぐると、大きな広っぱが広がります。その奥にある二の鳥居をくぐると立派な桜門や本堂が現れます。境内には小川も流れており、他の神社とは違う清らかで神聖な雰囲気が漂います。

一の鳥居と二ノ鳥居の間にある広っぱには、大きなシダレザクラが2つあります。一つは「斎王桜」と呼ばれるベニシダレザクラで、丸いボンボンのような形をしており、もう一つは「御所桜」と呼ばれる白い花をつける桜で、鳥が羽を広げているような横に広がる形をしています。いずれも樹齢の長さを感じさせる見事な巨木ですが、今回掲載分には「御所桜」はありません。この2つの桜は満開時期が異なり、御所桜の方が斎王桜より1週間早いそうで、私が訪れた際の御所桜は既に葉桜となっていました。このため今回は見事に満開になっていた斎王桜のみの掲載となりますが、また御所桜の満開時期に再訪したいと思います。