勧修寺(京都市山科区)H17.4.10
  
勧修寺は京都市山科区にある寺院です。寺名は「かんしゅうじ」「かんじゅじ」などとも読まれますが、正式には「かじゅうじ」と読みます。但し、山科区内に存在する「勧修寺○○町」という地名の「勧修寺」の読み方は「かんしゅうじ」です。

勧修寺は900年に、当時の醍醐天皇が、若くして死去した生母を弔うため、生母の祖父の邸宅跡を寺に改造し、氷室池も取り込んだものです。その後歴代の親王が入寺する宮門跡寺院として栄えましたが、1470年の応仁の乱で焼失し、更に豊臣秀吉が伏見街道を整備した際に勧修寺の敷地を削減する等したため衰退していきました。寺が再興されるのは江戸時代に入ってからの1682年で、徳川家と皇室の援助により復興されました。

勧修寺には大きな池があり、それ自体が池泉庭園になっています。その広さは約2万平方メートルであり、池の縁に咲く水芭蕉が特に有名です。しかし同じ縁や観音堂付近、そして入口から参道横にも多くの桜が植えられています。特に参道横の枝垂れ桜は背丈は大きくないものの、濃いピンクの花びらが鮮やかです。なお、勧修寺には池泉庭園の他に、書院の南側にある平庭があり、合わせて京都市指定名勝に登録されています。

桜の名所としてはそれほど有名ではないですが、近くには桜の名所として名高い醍醐寺もあるので、ぜひ一緒に訪れて頂きたいと思います。