宝厳院(京都市右京区)R5.3.24
大亀山宝厳院は臨済宗大本山天龍寺の塔頭寺院で、寛政2年(1461年)に室町幕府の管領、細川頼之により創建されました。創建時は京都市上京区にありましたが、応仁の乱による焼失・再建を経て、現在の天龍寺東側に移転しています。

本堂には、本尊十一面観世音菩薩、脇仏には三十三体の観世音菩薩、足利尊氏が新興したとされる地蔵菩薩が祀られており、西国三十三箇所巡りに等しい功徳があると伝えられています。

入口から境内に入ると、一面苔むした広い庭が広がり、所々巨石や池を模した空池があり、仏の道や仏教の教えを表現しているそうです。庭園の一番奥に本堂があり、その左手前にはお茶を楽しむことが出来る藁葺きの小屋があります。

当日嵐山を訪れるにあたり、宝厳院の存在を知りませんでしたが、偶然前を通った際に入口付近の垣根から伸びる桜の木が綺麗だったので、たまたま中に入ったものでした。入口付近の桜は美しかったのですが、更に入った場所から見えた2本のシダレザクラは既に見頃を過ぎており残念でした。

ガッカリしたまま広くて緑豊かな庭園を歩くと、先述の藁葺き小屋の奥の桜の存在に気づきました。近付くと小屋の横は和風の長椅子があり、その奥には丁度見頃の桜がありました。その桜は垣根を跨いだ先にあったり、藁葺きの屋根の影に隠れたりと若干撮影が困難ですが、美しい桜の姿に救われました。