大浦・土谷の棚田(長崎県唐津市・松浦市)
H11.5.1
    
大浦の棚田は国道204号から万賀里川交差点を左折し3分ほどで到着します。かつて弘法大師がこの地の美しさに筆を投げたと言われる「イロハ島」を背景に広がる風景は絶景です。大浦の棚田は、小規模な集落である大浦岡・大浦浜・満越の3集落にわたる耕地面積30haの棚田で、棚田枚数も昭和35年頃は1200枚を超えていたものの、後継者不足や高齢化により年々減少しているとのことです。これらの棚田は、鎌倉時代から江戸時代にかけて築かれてきたもので、米の生産の他、洪水や土砂災害の防止や、農作業体験・休憩場所・美しい景観の保持など、多面的な機能を有しています。

土谷(どや)の棚田は旧福島町の西にある約15haの斜面を、明治から昭和初期にかけて開墾し、自然の傾斜に高さ5mもの石垣を組み合わせ、約400枚もの棚田を形成しています。棚田は美しい曲線を描きながら海岸まで伸び、沈む夕日をはじめ四季折々の景色を見ることができる、日本の棚田100選の中でも指折りの棚田とも言われています。規模はそれほど大きくありませんが、9月に行われる土谷棚田火祭りでは、約3000本の灯篭に火がともされ幻想的な風景を見ることができます。

今回掲載した写真のうち、一段目と二段目左側の写真は土谷の棚田、大浦の棚田は二段目右側以降の写真となります。