平安神宮(京都市左京区)H23.4.10     
平安神宮は京都市左京区にある神社です。歴史のある寺社が数多くある京都で、この平安神宮は1895年(明治28年)に平安遷都1100年を記念して開催された「内国勧業博覧会」の目玉として平安京遷都当時の大内裏を復元したものです。更に用紙買収に失敗し郊外の岡崎に実物の8分の5の規模で復元される等、タダでさえありがたみが薄れる上に散々なスタートでした。

その後平安遷都時の天皇であった第50代桓武天皇を祀る神社として、また1940年(昭和15年)には平安京で過ごした最後の天皇である第121代孝明天皇が祭神に加えられました。これで神社としての重みが出ましたが、1976年(昭和51年)に放火により大規模な範囲で焼失してしまった際、創建が比較的新しく、当時の建物が文化財指定を受けていなかったため、再建のための国からの補助が見込めませんでした。やはり歴史のないことが仇となりましたが、ここは全国からの募金により、本殿や内拝殿は3年後に再建され、人々からどれだけ親しまれていたかが分かることとなりました。

現在の平安神宮の敷地面積は約20,000坪程あり、その半分は広大な池泉回遊式庭園が占めており、国の名勝に指定されています。庭園の中にはベニシダレザクラが数多くあり、特に入口付近にはベニシダレザクラの巨木が2本あります。神宮の正面から左の建物に庭園の入口があり、右の建物には出口がありますが、入口に向かうと、既に垣根の上から濃い赤色のシダレザクラが顔を出しています。先に進むと大きな池が見えてきますが、その畔を囲むように多くのベニシダレザクラがあります。入口付近の桜の巨木を見てからなので小さく見えてしまいますが、池に映る桜はとても綺麗です。

京都市内でも人気のスポットなので、さすがに多くの人が訪れます。敷地は広いものの、遊歩道が意外と細いので、列の歩みも遅く、長い列が出来る事も多いです。勿論写真を撮るにも周りに気を配ることが大切ですし(中では三脚は使用禁止です)、人ごみを避けるためにも早めの訪問が必要です。