京都御苑(京都市上京区)
H23.4.10・R4.4.9
京都御苑は京都市上京区にある、京都御所の周囲にある緑地公園です。京都御所が敷地内にあるため、かなりの歴史があるものとイメージしますが、実際は明治時代に出来た国民公園です。 京都御所92ヘクタールのうち京都御苑は65ヘクタールを占め、宮内庁や皇宮警察関連の施設・公家屋敷の遺構・公園管理事務所のほか、グラウンドやテニスコートもあります。

平安時代に京都御所の前身が出来た後、1392年の南北朝時代に正式に御所として成立しましたが、室町~戦国時代にかけて見る影もなく荒れ果てたそうです。その後織田信長によって再建され、更に江戸時代の1708年に火災により焼失した後の復興時に、現在の京都御苑の原型となるような区画になりました。

明治に入り、首都が東京に移ったと同時に、多くの公家も東京に移った結果、京都御所周辺は急速に荒廃したことから、明治10年(1877年)岩倉具視が京都御所の保存を呼びかけ、京都府が京都御所の周りにあった公家屋敷の撤去と跡地の整備を始めたことが、京都御苑の始まりとなりました。現在は京都御所の管理は宮内庁が、京都御苑の管理は環境庁が行っています。

京都御苑の桜は1100本程ありますが、中でも京都御所北側にある「近衛邸跡」の枝垂れ桜・八重紅枝垂れ桜、御苑南側にある「出水の小川」の枝垂れ桜が見事です。但し、上記八重紅枝垂れ桜のみが4月上旬、他の2つが3月下旬までなので、共に満開となる時期はわずかなようです。

実際私が訪れた際も、既に八重紅枝垂れ桜がピークを過ぎた状態でしたので、他の2つはほぼ葉桜状態でした。「近衛邸跡」の2つの桜は隣同士にあるので、共に満開であればかなりの見応えがあるので残念でした。次訪れる際は3月下旬に訪れたいと思います。

あと、訪れる前に桜の場所を確認してから行くことが基本ですが、私は御苑内の桜の場所を把握しないまま訪れました。「歩いて探せば良い」と思って、結局広い敷地内をふらふらと歩き続けることになりました。この時期は暑いぐらいになる日もあり、当日はかなり疲れましたので、下調べはしておいた方が良いと思います。