剛叟寺(福島県田村市)H28.4.17     
剛叟寺(ごうそうじ)は福島県田村市滝根町にある曹洞宗の寺で、JR磐越西線の神俣駅前にあります。駅から県道19号を挟んだ先にあるセブンイレブンの大きな駐車場が剛叟寺の駐車場と兼ねています。左隅が寺の入口となり、参道にはソメイヨシノとベニシダレザクラが出迎えてくれます。参道を登りきるとすぐに400年の樹齢と言われるシダレザクラが姿を表します。

滝根の二大シダレザクラ(滝根三大枝垂桜)の一つで、福島県緑の文化財、及び市の天然記念物に指定されています。根本は1本ですが、地上1.5mで二本に分かれていて、横に伸びた大枝は風雪に耐え切れず、近年折れてしまい往年の面影はなくなってしまったとのことです。なお、幹の周囲は4.2m、樹高15m、枝の張16mとのことですが、樹高はそれほど高くなかった感があります。

老木にも関わらず懸命に花開く哀愁の桜と言われているそうです。確かに長く伸びた上に折れてしまった上に、見た目より太さも感じず小ぶりには見えますが、花自体はしっかり咲かせているので、世話が行き届いていることがよく分かります。撮影時は小雨が降るあいにくの天気でしたが、天気が良ければもっとイキイキした桜が撮影できたと思います。

なお、この飯島山剛叟寺は、大同年間(806~810年)に建てられたのが始まりと言われ、伊達家家臣の神俣八幡舘主の常葉少輔右衛門正平宗清が没した際に真言宗から現在の曹洞宗に改宗し、寺号も剛叟寺になったそうです。