談山神社(奈良県桜井市)H14.11.18
談山神社は藤原氏の祖である中臣鎌足に死後の天武天皇7年(678年)に、長男で僧の定恵が父の墓を当地に移し、その墓の上に十三重塔を建てたのが始まりです。その後大化元年(645年)の大化の改新の談合をこの地である多武峰で行ったことは有名です。但し昔から争いが絶えず、結局現在までの間に8回もの焼き討ちや失火による焼失を繰り返しています。

江戸時代になってやっと安定しましたが、明治の廃仏棄釈により長年の「多武峰妙楽寺」は廃止され、同時に行われた神仏分離令により、この時初めて「談山神社」の名となりました。但し妙楽寺時代からの建物はそのままのため、現在も神仏習合の雰囲気を残しています。

近鉄桜井駅からバスが出ていますが、車で訪れても広い駐車場があります。駐車場は神社を見下ろす高台にあるので、急な下り坂を降りていく必要がありますが、そこから談山神社の全容を見ることが出来ます。境内は本殿・拝殿等が比較的狭い場所にぎっしり詰められている感があり、長くはないものの階段がいくつもあります。高齢者の方は若干大変な部分もありますが、その分色んな角度で見ることができます。

談山神社は桜も綺麗ですが、やはり紅葉が最も有名です。境内にある世界唯一の木造十三重塔付近の紅葉がメインですが、境内に入る手前に森があり、大きな木が美しい黄葉を見せてくれます。過去に3度紅葉の時期に訪れましたが、これだけ有名でありながら混雑の度合は高くありません。比較的ゆっくり鑑賞できるので、名所にありがちな「早朝には現地に到着する」必要はなさそうです。