醍醐桜(岡山県真庭市)R5.4.1
醍醐桜はエドヒガンザクラの巨木で、樹齢は700年とも1000年とも伝えられています。小高い丘の上で天に向かって聳える姿は孤高で雄々しく、開花時期になると全国から花見客が訪れます。名前の由来は、隠岐の島に配流される途中の後醍醐天皇がこの桜を愛でたという伝説によるものです。樹高18m・幹周り7m・根本周囲9.2m・枝張りは南北20mとなっています。醍醐桜のすぐ後ろには、二代目の醍醐桜が植えられており、かなり大きく成長しています。但し一代目のように丘の上というよりは森の手前の雰囲気の場所に立っており、形もほぼ楕円形の形をしています。なお、醍醐桜は岡山県の天然記念物に指定されています(1972年12月付)。

醍醐桜を訪れるにあたり、混雑を避けるために早朝に現地着するように出発し、午前4時の真っ暗な中で到着しました。どこに桜があるのか分からない状態でしたが、看板の案内通り駐車場に行くと、ビックリしたことに駐車場はほぼ満車状態でした。何故満車なのか分からなかったですが、真っ暗闇の中を桜があるであろう方向に歩くにつれて、暗闇からどんどん人が溢れてきました。桜の周りには既に三脚を立てて撮影している人が山ほどおり、私もつられて撮影しようとするも、画面が真っ暗過ぎてピントも合わずうまく行きませんでした。

撮影している人達はそのまま夜明けまで待っており、そのうちの一人の人と話をしたところ、「多くの人達は前日に昼間・夕方の醍醐桜を撮影し、夜はライトアップされた醍醐桜を撮影し、深夜は天の川と醍醐桜を撮影し、朝焼けの醍醐桜を撮影して撮影終了する」との事でした。そんなとんでもない事をする人が沢山いるから深夜の駐車場が満車なのかと凄くビックリしたと共に、今までそこまでカメラマンを魅了する被写体を聞いたことがなく、醍醐桜の偉大さを痛感しました。

結局朝焼けの撮影後、醍醐桜の周りを一周して撮影した後に次の目的地に移動しましたが、写真撮影にかける心意気の違いをまざまざと見せつけられて恥ずかしくなりました。でも、私には金も時間も根性もないので、仕方ないと諦める事にします。先述の話をした方に深夜の撮影方法を教えてもらったので、機会があれば深夜撮影に再チャレンジしたいと思います。